どもnaw0です。
今回の話題は軌跡シリーズについてをまたも話していこうと思います。作品のコアと疑問点を振り返りながら文字に起こします。
ただ、今回は空の軌跡からFCとSCとThe3rdについてだけにさせてください。できる限り要点だけにしようと思います。なお、疑問点は記事内で完結できるならばそこで行います。
空の軌跡FC
FCでは準遊撃士であるエステルとヨシュアが正遊撃士となるためにリベール各都市を訪ねるという内容にプラスして、当時エレボニアに出張していたカシウスのもとに届いたゴスペルと呼ばれる漆黒の《導力器》の正体を確かめるという2つの目的を軸にストーリーが展開されました。
彼らの旅路の要点は以下の通りです。
これらを追っていくうちに、リベール軍に新設された情報部がこれらを引き起こしていたことを突き止め、彼らがクーデターを画策していることを突き止めます。
元々各地で暗躍していた黒装束の特務兵を追っていたのですが、その正体こそが情報部の特務兵でした。そして、その特務兵のリーダー格として、ロランス・ベルガー少尉が配下として置かれていました。
主犯はトップのリシャール大佐と副官のカノーネ大尉であり、主犯であるリシャールはリベールにかつて存在した《七の至宝(セプト・テリオン)》と呼ばれる古代の人々が女神から授かったとされた7つの《古代遺物》の一つである《輝く環》がグランセル城の地下遺跡に存在することを知っており、絶大な力でリベールを守るためにクーデターを起こしたことを告白します。
その中で大佐が起動させた福音《ゴスペル》によって第一結界の解除とデバイスタワーの発動というアナウンスが地下遺跡に響き渡ります。結局《輝く環》は地下遺跡になく、それによって守護者と呼ばれる人形兵器が出現し、それを撃滅することで今回の異変は幕を閉じます。
しかし、リベールで起きた事件の都市に必ずいた人柄の良さそうなアルバ教授が完全な黒幕だったわけです。
ヤツの本当の名前はゲオルグ・ワイスマン。
《身喰らう蛇》に属す《蛇の使徒》の《第三柱》であり《白面》の異名を持つ異能者で、記憶の改竄が行うことができる軌跡最大の外道です。
ヤツはヨシュアの暗示を解き、告解します。
- カシウスを暗殺計画は失敗を前提にしたものだった
- カシウスの人柄を利用して、養子となることは想定内だった
- 得た情報のすべては《身食らう蛇》に流されていた(強力な暗示によって情報を漏らしていることを本人には知らない)
- 今回のことで最大の障害であるカシウスを遊撃士ではなく軍に縛り付けることができる
しかもこれを、エステルが離れた隙を縫って告白するんですからあまりにも悪趣味です。そんでもってその直前で、ロランスの容姿を説明されて正体がレーヴェだとわかってしまうWコンボ。(正確にはレーヴェだとは暗示によって分からず、モヤモヤが少し晴れる程度)
当然、ヨシュアはそんな現実を受け入れられるわけもなく、かといって、それを知ってヤツの言うように
「何も知らなかった頃のように平穏を装い、今までどおりに生活を送る」
なんてことはできるわけもなく、彼にエステルの許を離れさせる決意を固めさせました。その結果があのワーストキスです。
なので、全体を通すと。
- 《身喰らう蛇》とは?
- 《輝く環》とは?どこにあるのか?
という感じに疑問がまとまります。
なお、この作品からメガネでグラフィックがあれば黒幕ってのが定説になってしまいましたね。
空の軌跡SC
二作目でありながらシリーズ最高傑作です。余談ですが、私自身は軽く10周はしています。それくらい何度やっても面白いんですよね。
今作では、リベールの大地を回りながらFC最後に名が出てきた《身喰らう蛇》が各地で行っているゴスペルを用いた実験を追っていきます。重要な点が満載なので割とテキスト量多めに参ります。
そんな実験のなかで作中で初めて《七耀教会》の《聖杯騎士団》がリベールに干渉してきます。
本山であるアルテリア法国から派遣されたのはケビン神父という青年であり、エステルが正遊撃士として活動しながら、ヨシュアと《身喰らう蛇》の情報を集める中で、《輝く環》の情報をお互いに交換することになります。
アルテリア法国は説明した通り、教会の総本山であり、自治州に対して自治権を与えているのがこの国です。空の女神の教義を立て、《大崩壊》の後に地上に秩序を築いた者たちの総本山ですからそれなりに力を有しています。なお、《大崩壊》については追って説明します。
さて、話を戻します。
ケビンの調査結果から以下が判明するわけです。
- 《輝く環》はリベールに存在する
- 第一結界はゴスペルの起動で破壊された
- デバイスタワーの発動とは四輪の塔のことであり、異変後に頂上の機械が起動されたことが確認された
この推測は見事に当たっていました。なお、この直後にエステルが拉致され、ヨシュアとレーヴェの故郷であるハーメルの悲劇の真相が明らかにされます。
ハーメルはヨシュアが生まれ育った帝国北部にある小さな村でした。剣帝、かつてはロランス少尉と呼ばれていたレーヴェもハーメル村出身です。
この村が悲劇に襲われたのは当時より10年も前のこと。帝国の戦略戦争である百日戦役の寸前でした。
百日戦役の状況は以下にまとめます。
①当時の帝国には現在と同様、貴族を中心とした貴族派と庶民を中心とした革新派で国内には大小問わず紛争が起きていた。
②その中で革新派に押されつつあった貴族派の主戦派は功績の欲しさに魔が差します。補足すると彼らはその中でも領地を持たない騎士階級と呼ばれる貴族でした。要は平民と変わりません。
③彼らの狙いは功績を得たことで領地と確固たる爵位を得ることでした。これを達成するために計画したのがリベール王国への侵攻でした。そのために王国近郊のハーメルは狙われることになります。
④王国制の導力銃を携えさせた猟兵崩れに村を包囲させ、村人たちを凌辱、殺害していきました。
④-ⅰカリンの出血が酷い中、レーヴェが現場に駆け付けカリンを腕に抱くと、満足そうな顔をしたカリンからハーモニカを受け取ると同時に、カリンは息を引き取ります。
④-ⅱこの直後、人を殺したことへのショックやカリンの死でヨシュアは精神が死に、ハーモニカにしか興味が無くなってしまい、精神喪失状態になってしまいます。
⑤帝国の王国侵攻。王都手前まで戦線が伸び切り陥落寸前の戦況となる。
⑤-ⅰ日が過ぎる中で、何とか生き延びた二人は戦時中に帝国側より、今回の一連の事件を王国の仕業だという風に聞かされます。
⑥王国の反撃。導力飛行艇の導入で戦線を押し戻す。
⑦帝国側で皇帝ユーゲント三世より当時帝国軍准将であったギリアス・オズボーンへ百日戦役の解明とその全権を命じられ、結果として王国と和平が結ばれる。終戦。
⑦-ⅰヨシュアとレーヴェには終戦後…ハーメル村を襲ったのは王国制の武器を携えた猟兵崩れであったと説明を受ける。
⑦-ⅱそんな絶望の状況の最中、ヨシュアのことをどうすることもできなかったレーヴェの前に一人の男が現れます。それが《白面》です。FCの最後でヨシュアが悪い魔法使いと称してエステルに話しています。
⑦-ⅲ白面は甘言として、二人に告げました。
「少年の心を直してあげよう。ただし、代償は支払ってもらうよ」と。どうしようもなかったレーヴェは甘言に乗り、《白面》にヨシュアを預けると、自らも《身喰らう蛇》に堕ちることとなります。
⑧その後、戦後処理においてエレボニア帝国では軍事裁判が行われ、ハーメルの悲劇を引き起こした主戦派将官の全員が極刑となり口封じが行われ、ハーメル村の存在も地図から消されました。
全ては帝国の主戦派が描いた物語の一部でしかなかったのです。文明が成った理性ある国であれば自国民の虐殺などありえません。
そして、レーヴェはそんな欺瞞が満ちた世界を試すために結社入りしたという話です。この後、ヨシュアが合流し四輪の塔に異常が訪れた後に《輝く環》が現世へ復活することになります。
なお、四輪の塔異の空間内で発見されたデータクリスタルを解析した結果、封印に至る事実が判明したわけです。
・グランセル城地下遺跡の第一結界は《環》を都市ごと異次元へと送り込む『時間凍結』。
・四輪の塔の第二結界は重力の楔で異次元に繋ぎ止めることで、現世への出現を防ぐ『重力結界』。
だったという事実ですね。ここまでしなければ封印ができない代物という時点で異常なものというのがわかります。
そんな中で空中都市へ向かうことになった一行。そこでは古代ゼムリア文明の精華である都市群《リベルアーク》が築かれていました。
ここで《大崩壊》に触れておきます。
《大崩壊》とは1,500年前に起きた出來事で、ゼムリア文明の崩壊とともに訪れたものになります。人間は空で暮らしていたのですが、文明の崩壊とともに地上に降りてくるのです。
それとともに訪れたのが、《暗黒時代》と呼ばれる時代です。この時期はゼムリア大陸で大小様々な国家、勢力による戦いが約500年間続くことになります。なお、この時代から急に《七耀教会》がアルテリアの地より空の女神の信仰を伝えることになります。
リベルアークの中枢アクシスピラーの最深部である《根源区画》でエステルたちはついに《輝く環》と邂逅し教授からリベルアークに起きた事実を告げられます。
《輝く環》は物質的な充足だけではなく、精神的な充足すらもさせてしまうこと。
そのような恩恵が、人の実存にどれほど深刻な影響を与えることかを鑑みたうえで《輝く環》を封印した。人が人であるために《輝く環》は不要であるという結論に至り、都市ごと封印を施したことが語られます。
しかし、ここで教授からもう一つ明言されます。教授曰くこの福音計画は《輝く環》を手に入れる計画ではないということです。教授は人をさらなる高みへ進ませるためとは言っていましたが…エステルが一蹴し、交戦するわけですが、ここで《戦術殻》が登場します。《身食らう蛇》の《十三工房》で開発された兵器です。まぁこれについては追って閃の軌跡で語る際に記述します。
遂には、盟主に献上するはずだった《輝く環》を《白面》は気が変わったという理由で自らと融合させます。《輝く環》は《空》の力を持った至宝です。空間そのものを操り、展開できるのです。無敵ともいえる力を持つ、人としての姿を無くした《白面》は絶対障壁を展開させます。
絶対的な力の前に体は屈し、魔眼により身動きが取れなくなったエステルたち。絶望的な状況を前に、ドラギオンに乗ったレーヴェが現れます。
ドラギオンで障壁を破壊しようと試みながら、彼は《白面》に問います。
「ハーメルの一件、糸を引いていたのは貴様だな?」、と。
ヤツはこれに首肯します。
「私は彼らに猟兵崩れを紹介しただけさ。人間の業を感じさせる実験結果だったよ」、と。
そんなえげつない問答の後、レーヴェが《盟主》から与えられ、《外の理》で作られた《魔剣ケルンバイター》の一撃で絶対障壁を破壊され、再びエステル達と交戦することになりますが、レーヴェより数段弱い《白面》はあっけなく戦闘終了後に《輝く環》の消失を以って戦線を離脱。傷を追った体でアクシスピラーを彷徨います。
しかし、驚きなのは事前に盟主の預言による結末を知らされていたようなのです。聞かされた内容とは丸で異なる結果に冷静さを欠いていました。そんな中で現れる神父。お得意の魔眼も効かず教授はボーガンで撃たれます。
「あー、スマン。ちょいと三味線弾いてたわ。オレは騎士団の第五位。それなりに修羅場は潜っとる」
「ま、それでも本調子のあんたに勝つのは難しかったけど…。今なら付け入る隙があるからな」
「…オレの本当の任務は“輝く環”の調査やない。最悪の破戒僧、ゲオルグ・ワイスマン―――あんたの始末というわけや」
(ボーガン射出)
「クク……なるほどな…。だが、この程度の攻撃でこの《白面》を滅するなど…な…なんだ……」
「し、《塩の杭》……。かつてノーザンブリア北部を塩の海に変えた禁断の呪具……。私一人を始末するためにこんなものまで持ち出したのか!」
「あんたは少々やりすぎた。いくら教会が中立でも、もはや見過ごすわけにはいかん。大人しく滅びとき」
「おのれ!この狗があああああああああ!!」
「狗か。まぁその通りなんやけどね」
「ヨシュア君、君は運がいいで。オレなんかと違ってまだまだやり直せるんやから」
「《守護騎士第五位―――《外法狩り》ケビン・グラハム。うふふ……噂に違わぬ冷酷ぶりじゃない」
「キミはたしか《道化師》やったか。悪いけど、彼の方は手遅れやで」
「フフ……聞いてるかもしれないけど僕の役目は《見届け役》なんだ。計画の全プロセスを把握し、一片の例外もなく《盟主》に報告する。教授の自滅も単なる結果であって防ぐべき事態じゃないんだ」
「なるほどな…。《身喰らう蛇》―――まだまだ謎が多そうや」
「フフ、君たち騎士団だってそれは同じだと思うけどねぇ。さてと……落し物も回収できたしそろそろ撤収するとしようかな」
相変わらずラストに情報を詰め込み過ぎなのです、このゲームは。加えてリベルアーク崩壊後に聖獣であるレグナートが登場し、崩壊する都市からエステルとヨシュアを助けてくれます。
《至宝》を前にどんな答えを出したのか?そしてどうしたのか?をエステルたちが出した結果として、至宝が消え聖獣を縛る禁忌はなくなった。
《古の盟約》とやらでどうやら本来は手出し禁止だったようです。でも今回のことで禁が解かれたとのこと。またも疑問が増えて、終わったというわけです。なので、全体を通すと疑問点は下記の通りです。なお、教会系は次に解消できる点もありここでは記載しません。
- 盟主とは?誰なのか?
- (ここでは触れてないが)道化師が歳を取っている筈なのに姿が変わらないのはなぜか?
- 外の理とは?
- 《道化師》の《拾い物》とは?
- 古の盟約とは?なぜ結ばれたのか?
という感じですね。
空の軌跡 the 3rd
今作では前作の最後で謎が多く残った教会を軸にストーリーが展開されました。前作で語られなかった内容もいくつか明かされます。
主人公はケビン神父で、ヒロインとして従騎士のリース・アルジェントが当てられました。
なお、特定のキャラクターに怨みでもあるのかと言いたいばかりにトラウマを植え付けられるシーンが多いのもこの作品の特徴です。
ストーリーの要点は《輝く環》が顕現したことによるその後片付けです。加えて焦点が弱かった神父を軸に繰り広げる教会中心のお話です。話の内容は以下の通りです。
- リベル・アーク墜落現場にて発見された《レグルスの方石》によって影の国に飛ばされる。
- 影の国とは《輝く環》によって作り出された、人の想念に反応してその姿を変える世界であった。
- 人々の願望を過分に取り込みすぎたことで肥大しきり、現実世界への侵食を狙うことにした。なぜならば、リベル=アーク崩壊によって《輝く環》を失った影の国は崩壊を防ぐために新たな主を探し、《輝く環》の周囲にいた者たちからケビンを選んだ。結果《聖痕》はコピーされ影の国を維持するための核にして理となった。
- その《聖痕》はオリジナルを取り込んで完全になるためにケビンを影の国に取り込んだ。
という流れですね。
ではここで、聖杯騎士団についても補足します。
と、こんな感じです。これ以上は出てきません。
サブ要素である扉の要素についても気になったもののみ記載します。
- 《身喰らう蛇》はリベル=アーク崩壊後に《輝く環》を盟主へ献上されていることが判明。
《道化師》が盟主へ献上している。おそらく、《白面》が使用していた《外の理》で作られた杖に《輝く環》が無意識的に格納されており、そのために《道化師》が回収したのではないかと推測している。なぜならば、おそらく人の手での回収は不可能と思われるため。杖を持ち帰ったのは《外の理》を用いたものであったため解析を拒んだということも考えられるが真相は未だに不明。
また、《星辰の間》にて《道化師》が今回の顛末を明言しており、《蛇の使徒》である《第一》《第二》《第五》《第六》《第七》が自業自得だと告げる中で、分かっていながらも予言せず、何もしなかったためにこうなった要因(計画により起きた犠牲)はすべて自分の責にあると話している。なお、《盟主》により《福音計画》の終了が宣言された。
「西方の鐘は鳴らされ第一の盟約は解かれた。《オルフェウス最終計画》が一、《福音計画》が完了し、《幻焔計画》の始動が宣言される。
では、またも疑問点をまとめます。以下の通りです。
- 《聖痕》の発現と《執行者》の闇が相似している点について。
- 教授曰く《輝く環》を手に入れる計画ではないという話であったのになぜか回収がなされているのはどういうことなのか。
- ⑤《オルフェウス最終計画》とは?
と、こんな感じでしょうか?
まとめてみると、やはり蛇の関係が多いですね。とりあえず疑問点はすべて、最後の記事でまとめることとしましょう。
次からは零と碧ですね。
それでは長い文章にお付き合い頂きましてありがとうございました!
ではVol.02は以下のリンクから飛べますので、またよろしくお願いします。